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【KKR】外貨建長期発行体新規:A /安定的 ニュースリリース | 日本格付研究所 JCR 17i0073j

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https://www.jcr.co.jp/

17-I-0073 2018 年 3 月 12 日

株式会社日本格付研究所(JCR)は、以下のとおり信用格付の結果を公表します。

KKR & Co. L.P.

(証券コード:-)

【新規】

外貨建長期発行体格付 A+ 格付の見通し 安定的

■格付事由

(1) KKR & Co. L.P.(KKR)は、米国ニューヨーク州に本社を置き世界でも主導的な地位にある投資会社。格

付は米国、ヨーロッパ、アジアにおける強固な事業基盤、堅実な運用実績とそれらを背景とした巨額の顧

客運用資産(AUM)、安定したFee related earnings(FRE)、潤沢な流動性、自己投資に対して厚い資本な

どを反映している。KKR はグループの持株会社であり、投資事業組合などのグループに対する支配力な

どを考慮するとその信用力はグループと同等と考えられる。

(2) グループは、76 年にヘンリークラビス、ジョージロバーツ(いずれも現共同最高経営責任者兼共同会

長)により創設され、現在では世界最大級の投資運用会社の一つとなっている。プライベートエクイティ

(PE)を始めとした様々な資産管理やそれに付随した金融サービスを提供しており、現在 16 ヵ国に 22

の事業所を有する。上場に先立ち持株会社(KKR)を設立し、10 年 7 月にニューヨーク証券取引所に上

場している。17 年末のAUM および Feeが支払われる顧客運用資産(FPAUM)は、それぞれ1,685億米

ドルと1,174億米ドルと大手の一角を占める。また、KKRの経営陣は米税制改革を受けて、パートナーシ

ップ制から会社制への変更を検討している。

(3) グループは、プライベートマーケッツ、パブリックマーケッツ、キャピタルマーケッツ、プリンシパルア

クティビティの 4 部門から構成されている。プライベートマーケッツは、PE ファンドの管理、インフラ、

エネルギー、不動産、成長株などに投資するファンドや共同投資ビークルの管理を行っており、17 年末

の AUMは 975億米ドル。パブリックマーケッツでは、レバレッジローンや高金利債など様々なクレジッ

トに投資するオルタナティブ投資ファンドの管理に加え、第3者のヘッジファンドマネージャーとも戦略

的提携を行っており、17年末のAUMは709億米ドル。キャピタルマーケッツは、主に投資先企業などの

資金調達やその他の資本市場サービスなどを提供している。プリンシパルアクティビティは、主に自己投

資としてプライベートマーケットやパブリックマーケットのファンドや投資先企業にジェネラルパートナ

ーとして投資している。17年の事業収益(Segment Revenue)は40.7億米ドルで、4部門の構成比はそれ

ぞれ60%、12%、11%、17%。

(4) PE事業の運営には、AUMを積み上げ安定した手数料を確保していくことが重要となる。KKRは高い運用

実績に加えて、投資家のニーズに対応するため、エネルギー、インフラ、不動産、成長株、クレジット、

戦略的提携を通じたヘッジファンドなど、管理対象資産の多様化を図ってきた。これにより、AUM は 09

年末の522 億米ドルから、17年末には1,685億米ドルと3 倍を超える増加となっている。顧客の8割以

上が年金基金、ソブリンウェルスファンド、銀行、保険会社などで強固な顧客基盤を有しており、地理的

には米国が 57%を占める。創設以来の32にのぼるプライベートマーケッツのファンドの投資実績は、総

資産価値 1,757億米ドル、Gross IRR25.6%、Net IRR18.8%、投下資本に対する総資産価値倍率(MOIC)

は 2.1倍と比較的高水準で推移している。パブリックマーケッツの投資資産の多くもベンチマークを上回

る結果となっている。AUMは拡大が続いており、18年もトレンドに変化はないとみられる。

(5) 17 年末の自己投資は84.9億米ドルで、構成比は PEなどが48%と大宗を占め、その他はオルタナティブ

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https://www.jcr.co.jp/

社のファースト・データ・コーポレーションが 14%とやや高い構成。自己投資額は自己資本の 7 割程度

にとどまっており、十分なリスクバッファーを備えている。

(6) AUM残高に対する一定の料率から算出されたManagement feesなどの安定した手数料により固定費が十分

にカバーされており、安定した収益の源泉となっている。17 年の事業収益は、前年比 118%増の 40.7 億

米ドルと過去最高を記録した。これは Performance income の拡大やInvestment income の黒字化が寄与し

た。17年の FREとEconomic net income(ENI)は、それぞれ前年比61%増の8.7億米ドルと207%増の

24.4億米ドルとなった。09年以降のENIはPerformance incomeやInvestment incomeの変動があるものの

赤字に陥ったことはなく、全体では比較的安定した利益を計上してきた。18 年も ENI は堅調に推移する

と JCR はみている。収益性の面からも、FRE/FPAUM は 0.7%、ENI/事業収益は 60%と競合他社と比較

して高い水準にある。

(7) 17年末のDebt obligation/自己資本は16%、自己資本比率は77%と競合他社と比較して、堅実な水準に維

持されている。現金および短期投資資金を潤沢に保有しており、実質無借金であるほか、10 億米ドルの

リボルビング枠を保有しており流動性は確保されている。また、17年末のDebt obligation/EBITDAは1.1

倍にとどまっているほか、EBITDA/利払費は 15.3 倍と債務の返済能力は高い。リスク・アンド・オペレ

ーションズ・コミッティを設けて、世界中のすべての事業に対するリスクを包括的に分析する管理態勢を

構築しており、自己投資などのリスクは資本の範囲内に十分に収まっているとJCRはみている。

(担当)増田 篤・大山 肇・内藤 寿彦・幾島 真・利根川 浩司

■格付対象

発行体:KKR & Co. L.P.

【新規】

対象 格付 見通し

外貨建長期発行体格付 A+ 安定的

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https://www.jcr.co.jp/

格付提供方針に基づくその他開示事項

1. 信用格付を付与した年月日:2018年3月12日

2. 信用格付の付与について代表して責任を有する者:増田 篤

主任格付アナリスト:増田 篤

3. 評価の前提・等級基準:

評価の前提および等級基準は、JCR のホームページ(https://www.jcr.co.jp/)の「格付関連情報」に「信用格付の 種類と記号の定義」(2014年1月6日)として掲載している。

4. 信用格付の付与にかかる方法の概要:

本件信用格付の付与にかかる方法の概要は、JCR のホームページ(https://www.jcr.co.jp/)の「格付関連情報」に、 「コーポレート等の信用格付方法」(2014年11月7日)、「証券」(2014年5月8日)、「持株会社の格付方法」(2015 年1月26日)として掲載している。

5. 格付関係者:

(発行体・債務者等) KKR & Co. L.P.

6. 本件信用格付の前提・意義・限界:

本件信用格付は、格付対象となる債務について約定通り履行される確実性の程度を等級をもって示すものである。 本件信用格付は、債務履行の確実性の程度に関しての JCR の現時点での総合的な意見の表明であり、当該確実性 の程度を完全に表示しているものではない。また、本件信用格付は、デフォルト率や損失の程度を予想するもので はない。本件信用格付の評価の対象には、価格変動リスクや市場流動性リスクなど、債務履行の確実性の程度以外 の事項は含まれない。

本件信用格付は、格付対象の発行体の業績、規制などを含む業界環境などの変化に伴い見直され、変動する。ま た、本件信用格付の付与にあたり利用した情報は、JCR が格付対象の発行体および正確で信頼すべき情報源から入 手したものであるが、当該情報には、人為的、機械的またはその他の理由により誤りが存在する可能性がある。

7. 本件信用格付に利用した主要な情報の概要および提供者:

・格付関係者が提供した監査済財務諸表

・格付関係者が提供した業績、経営方針などに関する資料および説明

8. 利用した主要な情報の品質を確保するために講じられた措置の概要:

JCR は、信用格付の審査の基礎をなす情報の品質確保についての方針を定めている。本件信用格付においては、 独立監査人による監査、発行体もしくは中立的な機関による対外公表、または担当格付アナリストによる検証など、 当該方針が求める要件を満たした情報を、審査の基礎をなす情報として利用した。

9. JCRに対して直近1年以内に講じられた監督上の措置:なし

■留意事項

本文書に記載された情報は、JCRが、発行体および正確で信頼すべき情報源から入手したものです。ただし、当該情報には、人為的、機械的、また

はその他の事由による誤りが存在する可能性があります。したがって、JCRは、明示的であると黙示的であるとを問わず、当該情報の正確性、結果、

的確性、適時性、完全性、市場性、特定の目的への適合性について、一切表明保証するものではなく、また、JCRは、当該情報の誤り、遺漏、また

は当該情報を使用した結果について、一切責任を負いません。JCRは、いかなる状況においても、当該情報のあらゆる使用から生じうる、機会損失、

金銭的損失を含むあらゆる種類の、特別損害、間接損害、付随的損害、派生的損害について、契約責任、不法行為責任、無過失責任その他責任原因

のいかんを問わず、また、当該損害が予見可能であると予見不可能であるとを問わず、一切責任を負いません。また、JCRの格付は意見の表明であ

って、事実の表明ではなく、信用リスクの判断や個別の債券、コマーシャルペーパー等の購入、売却、保有の意思決定に関して何らの推奨をするも

のでもありません。JCRの格付は、情報の変更、情報の不足その他の事由により変更、中断、または撤回されることがあります。格付は原則として

発行体より手数料をいただいて行っております。JCRの格付データを含め、本文書に係る一切の権利は、JCRが保有しています。JCRの格付データ

を含め、本文書の一部または全部を問わず、JCRに無断で複製、翻案、改変等をすることは禁じられています。

■NRSRO 登録状況

JCRは、米国証券取引委員会の定めるNRSRO(Nationally Recognized Statistical Rating Organization)の5つの信用格付クラスのうち、以下の4クラス

に登録しています。(1)金融機関、ブローカー・ディーラー、(2)保険会社、(3)一般事業法人、(4)政府・地方自治体。米国証券取引委員会規則 17g-7(a)

項に基づく開示の対象となる場合、当該開示はJCRのホームページ(https://www.jcr.co.jp/en/)に掲載されるニュースリリースに添付しています。

■本件に関するお問い合わせ先

情報サービス部 TEL:03-3544-7013 FAX:03-3544-7026

参照

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